どうも。あっきーです!
今回は東京都美術館で開催されているムンク展に行ってきたので全101作品のうち印象に残った作品について掘り下げていこうと思います。
ムンクと言えばおそらく美術に興味がない人でも知っているであろう「叫び」が有名ですよね!
そしてその「叫び」は今回日本初来日ということで盛り上がっています。
期間が2019年1月20日までだったのでなんとか行けてよかったです。
次回はもうないかもと言われているムンク展、見ていきましょう!
ムンクってどんな人?
本名「エドヴァルド・ムンク」
19世紀~20世紀のノルウェー出身の画家です。
幼くして家族の死という不幸を身近に感じていたムンクは後の作品に大きな影響を与えました。
家族の死を経て画家を目指した青年期から第二次世界大戦中に生涯を終えるまで様々な作品を残しました。
印象派の影響を受けながらも「愛」、「憂鬱」、「不安」、「死と恐怖」などの感情を独特の色彩で表現しています。
彼の作品には油彩画のほかに、リトグラフ、木版を用いた作品も残しています。
ムンクとは誰か
自画像
青空を背にした自画像
1908年/60.0×80.5㎝
スペイン風邪の後の自画像
1919年/59.0×73.0㎝
ムンクの作品には自画像が多く残されています。ただ作品を見て受ける印象はどこか悲しげ、不安といった負の印象を感じます。
家族 -死と喪失-
ソファに座るクリスチャン・ムンク
1882年/26.5×19.5
船医、陸軍医師を務めたエドヴァルドムンクの父親の姿を描いた1枚。
厳格な父親といった印象を受けます。信心深い性格だったようですね。
死と春
結核により他界した母ラウラ・ムンクを描いた1枚。まだエドヴァルド・ムンクは5歳の時です。その時の悲しみははかり知れません。
病める子
1894年/48×34.5㎝
ベッドで横になっている少女は、エドヴァルド・ムンクの姉であるヨハンネ・ソフィエであり、母と同じく結核の病により母の死から9年後の15歳でこの世を去ります。
その横顔からはとても悲しげな表情が見られます。
夏の夜 -孤独と憂鬱-
夏の夜、渚のインゲル
1889年/126.5×161.5㎝
白いワンピースが涼しげな様子のこの女性はムンクの妹のインゲル・ムンク。
大きな丸い石の色彩がきれいでつるっとした質感が伝わってきます。波はおだやかで静かな印象を受けます。
魂の叫び -不安と絶望-
叫び
1910年頃/83.5×66.0㎝
あまりにも有名なこの「叫び」は脳裏に焼き付いて離れないほどです。
ムンクは夕暮れ時に2人の友人と道を歩いていました。日が暮れようとしていたその時、突然空が赤くなり体調がすぐれなかったムンクは柵に寄りかかりました。
その時フィヨルドの方へ目を向けると空の雲は血のような赤色に染まって見えたそうです。
そして自然を貫く叫びにも似た悲鳴が聞こえたそうです。
タイトルの「叫び」とはムンク自身が叫んでいるのではなく、自然の声を幻聴に聞こえたムンクが耳を塞ぎ、不安や恐怖と対峙している様子を表しています。
曲線によって表現された色彩はムンク自身の混乱やパニックになっている様子が伝わってくるようです。
男と女 -愛、嫉妬、別れ
灰
1925年/140.0×200.0㎝
頭を抱える女性と、同じく頭を抱える黒い男性の姿が描かれています。
奥の森は漆黒の闇が広がっていて、地面には物が散乱しています。
見ていてこちらも不安に襲われる1枚です。
生命のダンス
1925年/143.0×208.0㎝
2人の男女を中心にダンスをしている様子を描いた1枚。
夜の海岸沿いで一見楽しそうに見えますが、左側の白いドレスの女性は笑顔が見られますが、右側の黒いドレスの女性は頬がこけていて暗い表情をしています。
白の女性は「愛」を、黒い女性は「死、不安」を表していると言われています。
躍動する風景
太陽
1910‐13年/116.0×205.0㎝
まばゆいほどの輝きを放って中心に大きく描かれた太陽は今までのムンクの表現とはまるで違った、力強く、明るく希望に満ちている、そんな印象を受けます。
僕が「叫び」以外でムンクの作品を初めて知った1枚で、当時美の巨人たちで紹介されていました。こんな明るい絵も描けるのかと今でも覚えていて、今回見ることができて感動しました。
画家の晩年
自画像、時計とベッドの間
1940‐43年/149.5×120.5㎝
中央に脱力したように立っているムンク。
針のない時計とベッドは死を意味しているそうです。
画家としての生涯を静かに振り返っているようにも見えます。
これがムンク最後の自画像と言われています。
最後に
ムンク展いかがでしたか?
叫びも含め、その他ムンク作品が100点近く日本で見れたのはとても貴重な経験でした。
さすがに超有名絵画だけあって混雑ぶりも本当にすごく、中はぎゅうぎゅうでした。。。(汗)
ぜひ興味を持った方足を運んでみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。